讃岐の技術×道産小麦=蝦夷前うどん もちもち、プリプリ自家製麺
札幌から月形町方面へ向かう国道275号沿いに、ポツリとたたずむ山小屋風の店が「かばと製麺所」。実はここ、うどん好きなら知らない人はいないほどの評判を誇るうどん専門店なのだ。
大将の橋本憲一さんは、本場・香川県の有名店で修業を積んだうどん職人。道産小麦を本格的讃岐うどんの製法で仕上げる独特なうどんづくりを創出した。
艶やかに光る極太うどんは、全て客の目の前で打ち、切り、茹で上げる、手打ちの自家製麺。コシが強く、モチモチとした柔らかな食感が、うどんフリークを虜にする最大の理由。
だしは、四国のいりこをベースに、日高や利尻などの昆布仕立て。大将自身、四国修業の後、さらに大阪や兵庫で働き学びながら、経験を重ね、北海道に戻った。その経験を活かして生み出したのが、「だしの利いたちょい濃い目な」道民好みの味つけのつゆだ。
メニューは「かけ」のほか、濃い目のだしの「ぶっかけ」、しょうゆをかける「しょうゆ」が基本で、「釜揚げ」などもオーダーでき、1玉390円(税込)から。地産地消をモットーとし、トッピングの天ぷらは、当別産の旬の新鮮野菜を積極的に使用している。
ボリュームたっぷりな天ぷらは人気の「かしわ」「まいたけ」に始まり、時期によっては、変わり種のブロッコリー天やアボカド天などが登場することも。
4月末から11月末までの期間限定営業なので、要注意。営業時間が15時までなのは、閉店後に翌日の麺の仕込みをするから。たっぷり2日かけて熟成させ、寝かせた麺が、また多くの人を喜ばせるのである。