さっぽろ圏逸品発掘プロジェクト

石狩市 鮨爽醇鳥(すしそうじゅんちょう) ひだか

いしかりバッテラ

地元・石狩産尽くしの名物料理

「バッテラ」と言えば、本来は酢で締めたサバで作る押し鮨のこと。それをスモークサーモンで作ったら、果たしてどんな味になるのだろうか。

押し箱に薄切りのサーモンを2~3枚、バランスよく重ねて敷く。次に酢飯を詰め、上から力を込めて押す。箱から抜き出し、切り分けて出来上がりだ。

いしかりバッテラアップ
スモークサーモンに、梅シソを混ぜた酢飯がよく合う。ランチタイムは鮭醤油ラーメンとバッテラ2切れがセットで810円(税込)。

北海道産天然シロザケで作るスモークサーモンはくどさがなく、生ハムのようにしっとりと上品。そのスモーク香と程よい塩気、酢飯に混ぜ込んだ長イモのシャクシャクとした歯応え、梅シソの爽やかな香りと酸味…まさに味覚、嗅覚、触覚がフル稼働する美味しさ。米は石狩産の有機農法による「ふっくりんこ」、浜益の果樹園による梅シソと石狩産長イモと、地元産で揃えている。

酢飯に入れる長イモ
酢飯に入れる長イモも石狩産。寒暖の差が大きく、強い風が吹く石狩は粘りがよく締りの良い長イモが採れるという。

実はこのバッテラ、最初は酢飯の中にもスモークサーモンをはさみ込んだり、梅シソをペースト状にしてみたりと、いろいろ試行錯誤を重ね、今の形に落ち着いたという。地元の食材を探して使うのは当たり前、肝心なのはその良さを最大限に引き出してより美味しく仕上げること。その努力が、バッテラのごとくぎゅっと詰め込まれているのだ。

店長の矢野目伸一さん
店長の矢野目伸一さん。料理人歴約30年のベテランで、父親からこの店を継いだ二代目。利酒師の資格も持っている。
ひだか店内
昼はランチ、夜はお酒とともに酒肴や鮨を楽しむ地元の人々でにぎわう。

その努力を見抜いたのが、かのミシュランガイドの調査員。このバッテラは、同店で出している鮭醤油ラーメンとともに、北海道ミシュラン2012特別版にも紹介された。新たな石狩名物として、ぜひ一度は食べてみたい一品、いや逸品だろう。

いしかりバッテラと箱
「いしかりバッテラ」は821円(税込)。持ち帰りも可能だが、時間がかかるので事前に予約がおすすめ。
鮨爽醇鳥(すしそうじゅんちょう) ひだか
住所 石狩市花川南9条3丁目92-6イースヴィレッヂ1階
TEL 0133-73-2266
営業時間 11:00∼14:30(ラストオーダー14:00)
17:00∼23:00(ラストオーダー22:30)
定休日 火曜
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