さっぽろ圏逸品発掘プロジェクト

石狩市 ノース・ベスト・ファーム

望来豚(もうらいとん)

「幸せな豚はおいしい」厚田に育ち、厚田を育てる命の輪

石狩市が誇るブランド豚「望来豚」は、石狩市厚田区にあるノース・ベスト・ファーム㈲が育てている。輸入穀物に頼らず、未利用の食品副産物や、牛乳・小麦・じゃがいもなど道内産飼料原料を乳酸発酵させたリキッド状の飼料を与えている。床材には石狩のライスターミナルのもみ殻を深く敷き、微生物で有機物を発酵・分解させるバイオベッドを作る。ここで豚はゆったり、のびのびと暮らしている。

バイオベッド
バイオベッドは後に堆肥化して厚田区の畑作農家へと運ばれ、新しい命を育てる。

こうして自然な餌と、清潔な環境で育った豚は、甘くあっさりとした脂、柔らかくジューシーな肉質を持った、上質な肉となる。味わいを大きく左右するのが脂肪の質だが、望来豚は脂の融点が低く、「舌の上でとろけるよう」との声も聞かれる。

飼育に手間がかかることから、生産量は決して多くない。札幌では駅前の百貨店でのみ生肉を購入できる程度で、一般にはほぼ流通していないのだ。しかし「地元で食べられ、支持されて初めて、この地でブランド豚を生み出す意味が生まれる」と語るのは取締役副社長・笠谷善八郎さん。実際、月に一度市内の全ての小中学校で給食のメニューになるなど、市民に親しまれている。命を育み、地元で命のバトンをつなぐ。「巡る」思いの中心にあるのが、この望来豚なのだ。

望来豚ベーコン
氷温長期熟成法という昔ながらの製法を用い、とろけるようなハム・ベーコンを製造・販売している「エーデルワイスファーム」。ここでは完全受注生産で、望来豚ベーコンを売り出している。望来豚のバラ肉をマイナス2℃の低温でじっくり4週間、香辛料を入れた塩水に漬け込み、薪と火持ちの良い炭で燻して作られる、甘くとろける脂身が絶妙に生きた、究極のベーコンだ。今年度は限定100本で2016年1月12日まで予約受付中。3月初旬にお引き渡し予定。詳細はホームページで確認を。望来豚ベーコンブロック 300g 2,916円(税込・送料別)
エーデルワイスファーム
住所 北広島市輪厚531-7
TEL 011-377-6656
営業時間 10:00∼16:00
定休日 不定休
ノース・ベスト・ファーム 厚田農場
住所 石狩市厚田区嶺泊268-5
TEL 0133-77-3016

厚田のぶたまん

望来豚の魅力100%!厚田の新名物

厚田の特産品をPRして、地域を活性化させようと地元有志が集まって2013(平成25)年に結成した厚田こだわり隊(以下、こだわり隊)。彼らが2016(平成28)年5月に発売した「厚田のぶたまん」が今じわじわと人気を集めている。

厚田のぶたまん

肉が柔らかく、食べたときのジューシー感がたまらないことから、根強いファンが多い望来豚。それを「厚田こだわり隊のたれ」(望来豚の甘みを引き出すべくこだわり隊が考案したオリジナル商品)で味付け。さらに、そのおいしさを全て伝えられるようにと、市内の食品加工会社の力を借りてモチモチ・ふわふわの生地も独自に開発した。

稲木さん沼倉さん
(左から)稲木さん、沼倉さん。「このぶたまんを通して厚田のこと、望来豚のことに興味を持ってもらえれば…」と意気込む

一般的な中華まんの生地とは異なる製法で手間がかかるため、大量生産には不向きなことから販売は数量限定。こだわり隊の直売所の他、地域のイベントでも販売される。

冷凍2個入り
きたキッチン(札幌市中央区)でも冷凍(2個入り)700円(税込)で販売中!
厚田こだわり隊 直売所
住所 石狩市厚田区厚田45-4(石狩市役所厚田支所隣)
TEL 0133-78-2012(厚田支所地域振興課)
営業時間 7月〜9月までの土・日7:30∼12:00
定休日 7月〜9月の平日、10月~6月
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