チーズの本場に学んだ常識をくつがえす驚きの柔らかさ

恵庭市で牧場経営を始めて約50年の歴史を持つ寺田牧場。もともとは一般的な牧場同様、組合に牛乳を納入していたが、2代目の寺田和弘さんは、牛乳に付加価値をつけて販売したいと思い立ち「せっかく新鮮な牛乳があるのだから」と、平成12年ごろからモッツアレラチーズ作りを開始した。

スーパーなどで販売されているモッツアレラチーズは、長期保存を優先させるため、固めだという。寺田さんのチーズは本場イタリアのものを目指して開発当初から柔らかさにこだわり、日夜試行錯誤を繰り返した。飼育していた牛を、脂肪分が多くチーズ作りに適した乳牛のブラウンスイス種と掛け合わせ、各工程の温度や時間、発酵方法などの製法も一から見直し、3年もの研究の末に、現在の本場のものに迫る柔らかなチーズを完成させた。

後に寺田さんはチーズの本場イタリアに赴き、実際に水牛のミルクから作られたモッツアレラチーズ（モッツァレラチーズとは、本来水牛の乳から作られたものを指す）を口にする機会を得たが、自身のチーズは爽やかな味わいと柔らかさにおいて、それに全く劣らないレベルだと確信したという。

「出来たての本物を味わいに来てください。特に塩コショウとオリーブオイルでシンプルに味わってほしいですね」と寺田さん。恵庭の豊かな自然と生産者の熱い思いが詰まった逸品が、ここにある。

寺田牧場「みるくのアトリエ」
住所	恵庭市恵南28
TEL	0123-39-2546
営業時間	11：00∼16：00
定休日	水曜