街の発展を支えたスタミナ食材
石狩川の特産品、ヤツメウナギ。明治中期から漁が始まり、昭和61年に漁獲量のピークを迎える。当時は、店頭で買えるほど市民にとってなじみ深い食材だったという。食用として道内外で流通していたほか、ビタミンAや鉄分が豊富に含まれ、滋養強壮、とくに目にいいと珍重され、肝油や乾燥させた状態で健康食品として利用されていた。
年号が平成に変わったあたりから漁獲は減り続け、今では特産品「だった」と言い換えてもいいほど。それでも、開拓の時代から受け継がれるこの味を、変わらず提供する店が、江別にはある。それが「ヤツメ料理こじま」。
ユーモラスな顔をしたヤツメウナギだが、吸盤状の口でほかの魚に食いつき、血を吸うという性質がある。それゆえ、身に若干のエグみを感じるけれど、蒲焼ではコリコリとした食感に香ばしいタレが引き立て役となって、ドジョウともウナギとも違うヤツメウナギならではの味を作り出している。写真の丼のほかにも、蒲焼や刺身、唐揚げなどバリエーションも豊富。
歴史に思いを馳せ、郷土の味を楽しむ。これこそ「逸品」と呼ぶにふさわしい、地元に根付いたストーリーを持つ食材だ。
ヤツメ料理こじま | |
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住所 | 江別市野幌町66-11 |
TEL | 0120-829-315 要予約 |
営業時間 | 16:00∼22:00 |
定休日 | 月曜 |