手作りベーコン＆野菜を自家製窯で焼き上げる

道道46号江別恵庭線沿いに、そのまま通ると見過ごしてしまいそうな赤い屋根のカフェがある。「あまり目立たなくていいんです。隠れ家のような場所にしたかったので」と語るのはオーナーの原正人さん。「カフェ くまいちご」は、原さんが自宅を改装して2015（平成27）年７月にオープンした、地元食材中心の料理を提供するカフェだ。

妻美穂さんが作る旬の食材を使ったランチやカレー、パスタが評判。そして「一度食べたら忘れられない味」と常連客を増やしているのが、「特製ミックスピザ」。美味しさの秘密は、「地元食材と手作りへのこだわり」だ。手作り窯にはじまり、生地は「ハルユタカ」をブレンドした江別産小麦を使用、野菜は自宅の横にある畑の採れたてを使用している。ベーコンも手間暇かけた自家製だ。半年間かけて作り上げた窯でピザを焼きはじめると、薪と窯の暖かな香りとともにベーコンとチーズの香りが店内にただよい、自然と食欲がそそられる。この「特製ミックスピザ」、土日のみの限定メニューだが、「ピザを食べるならここ」とわざわざ曜日を選んで来る人が少しずつ増えている。

かつて北越植民社という北越後の入植団が江別に移住し、この地で農業を始めた。原さんはその5代目になる。「両親もすでに亡くなり、この地域も年々農家が減っています。だんだんと活気が失われるこの地域で何かできたらと思い、カフェをはじめたんです」と原さん。建築業に従事していた経験を活かし、生まれ育った農家の自宅を、木を基調とした開放感あるカフェに改修した。「落ち着いて食事できる大人のカフェにしたかった」と言う通り、店は口コミで江別、北広島、札幌から来る年配客の憩いの場所になっている。

カフェ くまいちご
住所	江別市西野幌235
TEL	011-398-5853
営業時間	10:00∼16:00
定休日	月曜、火曜

※4月中旬～5月中旬までは畑・庭の準備のため休み