徒然に 293
クリスマスも終わりいよいよ今年もあと僅かになってきました。キノのボランティアスタッフはそろそろ里帰りの準備です。
いろいろ気をもみながらも今年はずっと帰れなかったのでと、
嬉しそうです。
帰ったらまずなにが食べたいかな・・ふるさとの美味しい記憶ですね。...
この映画もそんな美味しい幸せな記憶とつながっています。
「ノッティングヒルの洋菓子店」。
舞台はロンドンのノッティングヒル。
ここで小さなお店を出すことが夢だったサラは、
いよいよという矢先に事故で亡くなってしまいます。
サラと一緒ビお店を切り盛りするはずだった親友のイザベラや
サラの娘、絶縁状態だったサラの頑固な母、3人の女性たちは途方に暮れ、やがて
サラの夢を実現するための奮闘がはじまります。
そして菓子職人として駆けつけたのは昔サラの恋人だったマシューでした。
微妙な位置関係なのですが、
4人それぞれに問題を抱えているのだけれど、サラの夢を実現させるための夢のお菓子づくりに挑みます。
そしていよいよ開店。 でもこのまちは競合店が多くてお客様は・・・
ここからがこの映画の素敵なところ。
ロンドンにはたくさんの外国人が暮らしています。
ある日、ラトヴィアの青年が配達にやってきたときに
「故郷で美味しいお菓子は何?」ときいたら
顔を輝かせて詳しく話してくれます。
「美味しいんだ、でもここでは食べられないし」と。
そこで母のミミは「世界中の故郷のお菓子を作るのはどうぉ?」
サラが大好きだったジュール・ヴェルヌの「八十日間世界1周」にちなんで
お菓子で世界1周を!
みんなの顔が輝きはじめます。
サラがいなくなったことで止まってしまった時間がようやく動き出し、
人生に残された時間は意外と短かいのかもしれない、
そう気づいたとき
それぞれの夢が見えてくる。
悲しみはスパイス、喜びは隠し味、
世界中、ひとりひとりの想い出が色とりどりのスイーツとなって登場しますよ。感動のミラクルご賞味ください。
★ワールドブックカフェではオリジナルケーキが。
キノロビーではおやつスタッフが作ったミンスパイや、「ヒトラーに盗られたうさぎ」のうさぎとくまさんの焼き菓子も。