徒然に 284
「昨日は初雪でしたね、寒かったですが今日はきれいに晴れて」朝のご挨拶のように―
米大統領選開票が始まっている今だからこそ、でしょう「今見るべき映画」とおっしゃる方が多いです、「オフィシャル・シークレット」。
取り調べで「キャサリン、君は政府に仕えている」と問われて彼女は...
「政府は変る。私は国民に仕えている。政府が国民を守れるように、私は情報を集める。
政府が国民にウソをつくためではない」と主張しました。
英国諜報員のキャサリン・ガンは実在の人物です。
公務秘密を守る法的義務があることは覚悟の上で、違法活動を強要した米国NSAからのメールをリークします。
それは2003年イラク開戦前夜、英米政府を揺るがせた告発記事として掲載されました。
根拠のない戦争を止めようとした一人の女性の勇気ある衝撃の実話です。
「誰もが真実を知らされるのは良いことだと思う、同時に秘密を漏らすなという状況もわかる。だから企業が間違っているとわかっていても口をつむぐ人は多い。職を失いたくないから。
ひょっとしたら僕らのほとんどが、政府は嘘をついていないと信じたいのかも。
または大企業を信頼したいという気持ちがあるのかも。
しかし今両方とも信頼できないのだと知った。
過去10年、我々の意識が高まったのではないかと思う。
イラク戦争が起こった時、米国民はジョージ・W・ブッシュを信じた。
多くの人は政府が嘘をついているわけはないと感じた。
あの戦争によってイラクに民主主義がもたらされると信じていた、だから手段を選ばなかった。西洋が中近東に及ぼす多大な影響力に目がくらんでいたのだろう。
それ自体がきっと幼稚な発想だったのだろうし、それを信じた国民も。
だが今では人の態度は変わった。疑いの目を持ってみるようになった。」
「幸いアメリカやイギリスは民主主義の国だから、様々な事情や問題はあるだろうが
それでもまだまだ自由に発言できる。
それを大切にしなければならないとつくづく思うよ。
今ある民主主義を大切に守らなければならないと痛感した」
―ギャヴィン・フッド監督
世界中の人たちが今最も大切にしたいこと、
どうしたら人と人の垣根を超えて助け合えるのか、
そんなときに「スリー・ビルボード」のラストシーンを思い出します。