徒然に 261
新しいムビ―ラインナップが出来上がりました。少し気持ちも新たに、お色直し?いたしました。
今までの感じのポケットサイズにもなりますが、最後の折りがないと雰囲気が変わりますね、表紙は9月5日公開の「mid90S」です。
これからも表紙は作品によってかなり感じが変わりそうで毎回楽しみです。
また、日本中のミニシアターを応援しようと本当に多くの方たちの思いをくんだミニシアタ―エイドでは、大変ありがとうございました。心から励まされました。
これは全国みんな、ミニシアター仲間の気持ちだと思います。自分たちのやってきたことがちゃんと受け止められていた・・そんな実感だったと思います。
未来チケットも届きまして、ご支援いただいた皆さんにお渡ししています。
手続きに少しお時間がかかりますので、余裕を持ってどうぞお越しください。
先日「プラド美術館 驚異のコレクション」の初日に近代彫刻、スペイン美術がご専門で本郷新札幌彫刻美術館学芸員の山田のぞみさんによる解説トークがありました。
とても興味深かったのは私たちが普段着で使っている”趣味“という言葉。
15世紀から17世紀にかけて太陽の沈まぬ国と呼ばれていたスペイン黄金世紀に、
王や王女たちは圧倒的な経済力と美への情熱で“心で選んだ”美術品の数々をコレクションしていました。
心で選ぶとは?
王や王女の知性、審美眼で選んでいった、
今の感覚でいうと”趣味のいい服”とか“良いセンス”という感じにもなるかと思いますが、
すでに17世紀スペイン宮廷で“趣味”という考え方が生まれたというお話でした。
そう考えると、はるか遠い昔の、一人ひとりの感性が今にまで受け継がれているような気がして、とても感動的でした。
またプラド美術館の収蔵品には
決して略奪品はないということも大きな特徴とおっしゃっていました。
ベラスケス、ルーベンス、ゴヤ、ボス、エル・グレゴ・・一つひとつの作品をじっくり眺めながら、私たちもスペインの長く深い時間の渦に巻き込まれてゆくような、
そんな快感が待ち受けていますよ。
夏から初秋にかけては
音楽にまつわる映画たちが続きます。たったひと晩で完成させたという世界的に有名なハチャトゥリアンの「剣の舞」の誕生秘話(8月15日~)、
「ニュー・シネマ・パラダイス」のトルナトーレ監督と先ごろ亡くなられた映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネがタッグを組んだ不朽の名作「海の上のピアニスト」が8月22日~4Kデジタル修復版で蘇ります。
そしてなんと日本初公開となるイタリア完全版(170分)が9月に公開です。
神の声と言われた「パヴァロッティ 太陽のテノール」(9月4日~)も登場し、
スクリーンでこそより愉しめる映画たちがまるでダンスしているようです。