徒然に 260
昨日までの連休はいかがお過ごしでしたか?今日は朝から雨が降っていますが、
大地を潤し、しっとりひんやりした空気感は北海道ならではかもしれませんね。
夏休みに入ったせいか、キノのロビーも弾んでいます。
「美術館にする? それとも図書館?」とか...
「先に図書館見て、美術館にする?」とか・・
ここは映画館?! なんだか楽しい会話がうれしいです。
7月25日から上映が始まった2作品のことなのですが、
ジェレミー・アイアンズが語るスペインの黄金時代の美の記憶「プラド美術館 驚異のコレクション」、
彼の低く落ち着いた声のトーンがスペインの栄華の歴史を紐解いてゆきます。
そしてもう1作品、「パブリック 図書館の奇跡」。
記録的な大寒波で、緊急シェルターが一杯になってしまい、行き場をなくしたホームレスたちが「ひと晩ここに泊めて」と駆け込んだのは公共図書館。
大勢のホームレスたちに、これは立てこもり?!
そんな大騒動に巻き込まれた図書館員の奮闘が
涙と笑いと、最後にはとってもとってもサプライズな奇跡を巻き起こす感動のお話です。
実際の記事から着想を得て、監督で主演のエミリオ・エステベスが11年かけて完成にこぎつけた、そんな思いがこもっています。
見終わったとき、わたしが図書館員だったらだったらどうするだろう?
どうできるだろう? と考えるような、決して重くならない軽やかさで(これは監督の手腕ですね)
今のわたしたちに大事な、民主主義の存在を問いかけてきますよ。
もう1作品、1週間の上映ですが、ル・コルビジェに代表されるモダニズム建築の宝庫インディアナ州コロンバスを舞台に美しい映像美で綴られた「コロンバス」も上映中です。
建築物の佇まいは静寂の中、それぞれに音を奏で、
迷い子たちに語りかけてくるような、
そんな優しさを感じました。
あなたは美術館? それとも図書館?
どうぞまるごとお楽しみください。